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1908 連立方程式2題 解けますか?

諸官立学校入学試験数学問題並解義. 明治35-42年度 - 国立国会図書館デジタルコレクション

第一問
1908(明治41) 第二高校 次の連立方程式を解け
 x^2-xy+y^2=13, x^3+y^3=91

第二問
1908(明治41) 第七高校 次の連立方程式を解け
 x+y+\sqrt{x+y}=12, x^3+y^3=189

(第◯問は, 自分が勝手につけたものです)


同じ年の入試で別々の高校から出された連立方程式
多分偶然だけど, どちらも  x^3+y^3というのが入ってますね

第一問

第一問を見ると、
 x^3+y^3=(x+y)(x^2-xy+y^2) が連想されます.
よって, このように変形すれば上手くいくと思って, 計算する

 x^3+y^3=91 を変形して,
 (x+y)(x^2-xy+y^2)=91
ここで,  x^2-xy+y^2=13 より,
 13(x+y)=91
よって,  x+y=7
変形して  x=7-y

 x^2-xy+y^2=13
 x=7-y を代入すれば,

 (y^2-14y+49)-(7-y)y+y^2=13
展開して,
 3y^2-21y+49=13
よって
 y^2-7y+12=0
変形して
 (y-3)(y-4)=0 これを解いて,  y=3または y=4

 y=3のとき x=4
 y=4のとき x=3
よって, (x,y)=(3,4),(4,3)

第二問

 \sqrt{x+y}がなんか怖そうですね
しかし,  x+y=(\sqrt{x+y})^2 だから,
 \sqrt{x+y}=t とでもおく。

 x+y+\sqrt{x+y}=t^2+tとなり,
 t^2+t=12 が成立する.
これを変形して
 t^2+t-12=0
よって
 (t-3)(t+4)=0 これを解いて  t=3または t=-4

[Ⅰ]  t=3のとき,
 \sqrt{x+y}=3
より,両辺正であるから  x+y=9

また,
 x^3+y^3=189より
 (x+y)(x^2-xy+y^2)=189であるから
 x+y=9を代入して
 9(x^2-xy+y^2)=189
すなわち  x^2-xy+y^2=21

また,  x=9-yであるから,
 (y^2-18y+81)-(9-y)y+y^2=21が成立
展開して整理すると
 y^2-9y+20=0
よって
 (y-4)(y-5)=0 これを解いて y=4または y=5

 y=4のとき,  x=5
 y=5のとき,  x=4

[Ⅱ]  t=-4のとき,
 \sqrt{x+y}=-4
より不適.

よって, (x,y)=(4,5),(5,4)