しょぼんブログ

数学の色々とか様々とか

1930 昔の高校入試にありがちな方程式

高等・専門諸学校入学試験問題解答. 数学 昭和5年度 - 国立国会図書館デジタルコレクション

1930(昭和5) 府立高等学校
 \sqrt{x+1}-\sqrt{3-x}=\sqrt{2} を解け.


平方根の中身は0以上であるので
 x+1\geq 0 かつ  3-x\geq 0
したがって,  0 \leq x かつ  x \leq 3
すなわち  0 \leq x \leq 3…①

 \sqrt{x+1}-\sqrt{3-x}=\sqrt{2}
両辺を2乗して,
 x+1-2\sqrt{(x+1)(3-x)}+3-x=2
 4-2\sqrt{-x^2+2x+3}=2
 -2\sqrt{-x^2+2x+3}=-2
 \sqrt{-x^2+2x+3}=1
両辺を2乗して
 -x^2+2x+3=1
 x^2-2x-2=0
 x= 1\pm \sqrt{3}

ここで,  1 \leq \sqrt{3} \leq 2
であるので,
 2 \leq 1+\sqrt{3} \leq 3
 -1 \leq 1-\sqrt{3} \leq 0
より,  x=1+\sqrt{3} は①に適する.

よって,  x=1+\sqrt{3}

こういう条件を考える問題は、今も対数方程式でありますね!
方程式を解くときは十分条件と必要条件を考えることが大切だと思います